荒木医院新聞 第19号

いつのまにか、夏も終わりにさしかかってきました。
皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今回のひだまりは、残暑を元気にのりきる方法や、
かんたんにできる健康法など、
心も身体も元気になる情報満載でお届けします。
どうぞ診療の待ち時間にでも、お気軽にご覧になって下さい。

ひだまり19

ひ だ ま り


荒木医院新聞第19号     2001年8月28日発行


発行元……
医療法人シエスタ荒木医院
〒807-1101
福岡県北九州市八幡西区上香月1-4-8
TEL 093-618-3555  FAX 093-618-3530
E-mail Address:siesta@04.alphatec.or.jp
Homepage URL: http://www.04.alphatec.or.jp/~siesta

いつのまにか、夏も終わりにさしかかってきました。
皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今回のひだまりは、残暑を元気にのりきる方法や、
かんたんにできる健康法など、
心も身体も元気になる情報満載でお届けします。
どうぞ診療の待ち時間にでも、お気軽にご覧になって下さい。

【メニュー】
★特集:残暑を元気にのりきろう!
 「食事と睡眠のとりかたで、もっと元気に」
 「かんたん健康法いろいろ」
★かぜの便り~院長のお話
 「大阪府池田市の小学校の悲惨な事件の報道について」
★リレーエッセイ①②③
★レストランシエスタの一口メモ
 「おふくろの味」
★ストレスマネジメント講座③「認知的評価」
★病棟行事報告「七夕茶会」
★グリーンクラブだより
★投稿コーナー

【夏特集:残暑を元気にのりきろう】
 ◎食事と睡眠のとりかたで、もっと元気に◎
*食べる
豚肉とニンニクの組み合わせで、効率よくビタミンB1を取り、スタミナアップ!ビタミンB1は、糖の代謝や、脳や神経の健全な働きにも欠かせません。
レモンや梅干し、お酢など、すっぱいものは、疲労回復に効果あり!
水分のとりすぎや冷たい飲み物のガブ飲みは厳禁!!
胃腸の働きを弱めます。水分は、冷たすぎないものを何度にも分けて取るのが理想です。
肉・卵・魚介類・大豆製品などしっかりタンパク質を取ろう。良質のタンパク質をしっかり取ると抵抗力がつき、自律神経の働きもととのえられます。
*寝る   ~質の良い睡眠をとるには~
まず、快適な睡眠のために、寝具は吸湿性・放湿性にすぐれたものを選びましょう。  
寝る前に、ストレッチ体操などの全身運動をすると、ぐっすり眠れます。
38~40℃くらいのぬるめのお湯にゆったり(20~30分)入ると、心身共にリラックスして疲れも取れ、よく眠れます。
寝る前に、ホットミルクやハーブティーを飲むのも、おすすめ。
それでも寝付けないときは、冷たいタオルなどで首筋やおでこを冷やしてみましょう。脳がリラックスして、睡眠が促されます。
 ◎かんたんにできる健康法いろいろ◎

耳ひっぱり体操... 口を大きく開け、両方の耳をつまんで横に引っぱります。
脳に血が回り出す感じがして、頭すっきり!
指先はじき体操... 冷房で手先が冷えるときなど、両手の指先を、一本ずつつまんではじいていきます。血の巡りが良くなって、ポカポカしてきますよ。
一日のうち、30分位は笑おう! 笑うことで、身体も心も健康になります。「笑う門には福来たる」とは、よく言ったものです。
慢性疲労にはビタミンB12が効く!
魚介類や肉などに含まれるビタミンB12は、疲労感や睡眠障害、思考力の回復などに効果があります。特に、あさり貝やレバーに多く含まれています。野菜にはないビタミンなので、しっかり動物性のものも食べましょう。
 **おまけ**
夏の暑さにぐったりしているのは、人間ばかりではありません。切り花にとっても、夏はつらーい季節。そこで、「切り花を長持ちさせるうらわざ」をいくつか紹介いたしましょう。
~まずは、ちゃんと水切りしてからお花をいけましょう~
絵:典さん
うらわざ① 花びんの中に、氷を数個入れる。
うらわざ② 漂白剤・中性洗剤を数滴入れる。
うらわざ③ 10円玉を2~3枚入れる。
うらわざ④ 炭や活性炭を入れる。
うらわざ⑤ 砂糖を少量入れる。
うらわざ⑥ 酢を数滴入れる。

他にも、花を長持ちさせるうらわざを知っている方は、ぜひ教えて下さいね!

【かぜの便り ~院長のお話

「大阪府池田市の小学校の悲惨な事件の報道について」

大変悲惨な事件が起こりました。許し難い犯罪ですね。しかし、精神科治療歴のある人が犯罪を犯したとき、マスコミがことさらに大きく報道するのには、少々困惑してしまいます。この報道が及ぼす大きな波紋を、マスコミ関係者はどう考えているのでしょうか・・
精神を病む人の犯罪発生率と健康といわれる人たちの犯罪発生率は、どちらが高いか皆さんはご存知ですか?じつは、健康と言われている人達の犯罪率の方が高いのです。しかし、この様な報道があると、精神科を受診することに対して抵抗感を植え付けるでしょうし、現在通院している人々を苦しめもします。「自分もそのようなことをするのではないか」、「自分も周囲からそのような人と思われるのではないか」、などと不安になった方は少なくありませんでした。
今回の事件では、精神安定剤を使っていたことが、あたかも犯罪を助長したかのような報道のされ方でした。当院に通院されている方で一番気にされることが多かったのは、「自分の薬はどうなのか?自分もあのようなことをする可能性があるのか?」などという不安でした。多少強い薬を飲んでいるとしても、それが事件を引き起こすことなどないのは当然です。実際は、精神安定剤を適切に使うことで、多くの心を病む人の症状は改善され、平和な生活ができるようになっています。薬を適切に使用している方々を不安にさせるのは、マスコミの罪です。事実、この報道で、薬をやめてはいけない人がやめるということがあり、病状悪化になりかねない事態がありました。
マスコミに登場する精神科医のコメントの無責任さも問題です。
事件当夜のTV番組で専門家がいろいろ意見を述べられていました。まるで幻覚妄想があったかのように論じ、責任能力がないから措置入院(強制入院)と言う医師、一方では、社会悪だから予防拘禁のような施設を作って収容すべきとか言う医師。皆、無責任に評論していました。本人に会ったこともない医師が、マスコミから流れる少しの情報から空想で論じているに過ぎないのに、マスコミを通して発言すると、それは事実のごとく世間に広がります。「今は詳しい情報がないからコメントできない」というのが正しい意見でした。同業者として恥ずかしい思いがしました。
精神病者にも責任能力はあります。今回の犯人は計画的に行動していました。精神障害者に罪を問わないという思いやりより、“罪を償う権利”を与える方が、本当の思いやりなのではないかと思います。

私は今回の犯人を擁護するわけではありません。
多くの幼い命が失われました。子供達の無念さ、その親や教師の悲しみは計り知れないと思います。ここで述べたいのは、マスコミの配慮のない報道によって、適切な医療を受けている多くの患者さんやその家族、そして私たち医療関係者は大変迷惑するということです。適切に治療・服薬していれば、この犯人もこの様な犯罪を起こさなかったかも知れない。仮に今回の事件が、犯人の病状が著しく悪かったために起こったものとしても、適切に治療をしなかったという意味では、本人とその家族には重大な責任があると私は考えます。
絵:河野さん
余談ですが、大阪府池田市は私の父が眠り、兄弟達が住む町です。大阪教育大は昔、父が学んだ「池田師範学校」の今の姿で、そこで起こった事件はあまりに悲惨でした。悲しいですね。

【リレーエッセイ】     ① 荒木 悟さん
皆様こんにちは。最近受付で大きな体で、のそのそ動いている“荒木 悟”と申します。
当院には、5月末よりお世話になっています。その前は何をしていたかというと、医療関係とは全く無縁の土木関係の仕事をしておりまして、西日本を半年~2年周期くらいで転々としておりました。主に高速道路をつくる仕事(橋をつくったり、造成したり、トンネル掘ったり)をやっていて、変わった仕事では、港の方でのんびりと仕事をしたこともあります。180度ひっくり返ったような感じで、毎日おろおろしておりますが、皆様のあたたかい目で見守って下さい。ちなみに趣味はオートバイに乗るとこで、未だに週末になると「暴走族?」になっています。こんな私ですが、どうぞよろしくお願い致します。

荒木医院に、また荒木さんが増えました。
事務作業から大工仕事まで、何でも器用にこなす「次長」です。何か困ったときは相談してみましょう。

【レストランシエスタのひとくちメモ】
「おふくろの味」とはよく聞きますが、そのまま母親の手料理の味であり、各家庭独特のものです。日本人の味覚は非常に発達していて、グルタミン酸、イノシン酸などのうま味をとくに好み、これらを多く含む味噌・しょうゆ・削り節・干しシイタケ・昆布などを、昔から調味料としてうまく利用してきました。そしてこのようなうま味をたくみに組み合わせて作られるのが「おふくろの味」の定番、煮物です。
博多でいう「がめ煮」などは、一度に10品目もの食品をとることができ、栄養バランスの良い理想的なおふくろの味ですが、皆さん、いざ作るとなると、手間ひまがかかって、なかなか敬遠しがちだったりしませんか?
子供時代のおふくろの味は、ストレスをため込みがちになる中年層では、特に恋しくなる傾向が出ています。その理由の一つとして、まず、おふくろの味に近い食物によって、心の安らぎが得られるということがあげられます。人によって執着のある味を持っている食品や料理がありますね。これらの食品は「安定食品」と呼ばれ、それらの食品を口にすることで安心感が得られるのです。また、もう一つの理由として、身体が栄養不足(野菜不足)の信号を出していることが考えられます。
最近は、子供の食について考え直すべきだと各方面から言われていますが、大人になってからも、おふくろの味は、とても大切なものなんですね。
☆☆夏バテ対策おすすめレシピ☆☆
「ごまみそずい」 ~冷たくしていただく和風スープです
材料(1人分) みそ10g 牛乳80cc だし60cc  いりこ5本 ごま適宜 大葉1枚
ごまといりこはわたを取り、から煎りしてからミキサーにかけ、粉末にする。
みそに①を混ぜ、トースターで軽いこげ目がつくまで焼く。
②をだしでといていき、冷たい牛乳を注ぐ
大葉をせん切りにして上にちらして、できあがり。
 

【ストレスマネジメント講座】③――認知的評価

同じ「出来事」を体験しても、それをストレスと感じる人と感じない人がいます。上の例で言うと、Aさんは課長になったことをストレスに感じておらず、反対にBさんは課長になったことをストレスに感じているようです。
では、下の出来事に対してはどうですか?

全くストレスと感じない やや感じる まあまあ感じる かなり感じる とてもストレスと感じる
新しい仕事につく
転居する
友人と意見が食い違う
人前でカラオケを歌う
家族と言い合いになる
大きな仕事を任される
朝、起きる
合計   点
このように、同じ出来事でも、それから感じるストレスの度合いには個人差があります。それを「認知的評価(にんちてきひょうか)」といいます。そして、ストレスと感じる度合いが強ければ強いほど、ストレス反応(心や体に出る反応)は強いのです。

上のチェックで20点以上の人は、日常生活でストレスを感じやすいタイプといえるでしょう。ものごとを深刻にとらえる前に、まわりの人に相談したりして気持ちを軽くする工夫をしましょう。

【病棟行事報告】 ~七夕茶会
 七夕茶会を7月11日(水)に行いました。ご入院の方々の工夫やアイデアを凝らした七夕飾りで、雰囲気作りにも一役かい、とても落ち着いた中で、茶の湯のひとときを味わえたのでは・・・と思っています。入院中の男性お二人のお点前は、とてもたった2,3回の練習で本番に臨んだとは思えないほど堂々としていて、立派なお姿でした。思わず見とれてしまいましたよ。
 毎年、7月7日前後に七夕茶会を行っておりますので、外来の方も、当院を卒業された方も、お気軽にご参加なさって下さいね。スタッフ一同、お待ち致しております。

【グリーンクラブだより】 ~「夏を知った冬知らず」
絵:M・Kさん
一年前のお話です。
冬から春にかけて、当院の花壇に「冬知らず」という花を植えていました。
真冬のどんな寒い日にも、小さい黄色の花をいくつもつけて、私たちの目を楽しませてくれた花です。
そんな「冬知らず」も、やがて夏が近づくと共に枯れていきました。
それが一年草の宿命です。花壇には、別の花の苗を植えました。

ところがです。
夏のある日のこと、花壇のあちらこちらに、見覚えのあるフタバがたくさん出ているではありませんか。
それはまぎれもなく冬知らずの新芽でした。何というたくましさなのでしょう。
冬知らずは、そのうちしっかり花まで付けてくれました。
それも一つ二つではないですよ。
集団でです。
その姿は、まるでみんなでケラケラ笑っているかのようで、見ていると、何だかこちらまで楽しくなってきました。

今年の夏も会えるかな、と思っていたら、どうやら草抜きの時に、一緒に抜かれてしまったみたい。
でも、冬になったらまた顔を出してくれるでしょう。皆さんも、診療の待ち時間などに、花壇をのぞいてみて下さいね。

【投稿コーナー】

「夏のカレー」
 「今夜はカレーが食べたいな。」珍しく夫がリクエストしてきた。そういえば、カレーは、2人の子供が独立してかれこれ4年になるが、それ以来食卓にはのぼっていない。子供がいる頃は、バレイショのカレーはよく作ったものだった。今、夫と二人きりの生活となり、食事にかける時間はいくらでもある。いつも1日30品目を目安に朝・昼・夕と食事作りを楽しんでいる。
 「そうだ、今夜のカレーはナスカレーにしよう。」お肉はもちろん入るが、主役はナスだ。その他、玉ねぎ・人参・ピーマン・インゲン豆、そうそうホタテ貝も冷凍庫に残っていたから入れちゃいましょう。そして、モロヘイヤも・・・。野菜は全て我が家の菜園で採れた、新鮮で無農薬のものだ。
 鍋にオリーブオイルを入れ、にんにく、ローリエを炒め、さらに肉、ホタテ貝、あとは小さく切った野菜のオンパレードだ。そして煮込むこと数十分。最後にルート少量の牛乳、スキンミルクを入れ、我家風カレーの出来上がり。あっさり味で夏にはピッタリ。あとは、ビールのおつまみの枝豆、小アジの南蛮漬、つるむらさきのごま和え、トマトと、今日も野菜たっぷりメニューで大満足だ。
 以前とひと味違うカレーに、夫の反応はいかがなものか、夕食が楽しみだ。
by月下美人
わー、楽しんでますね~!とっても素敵です。私もいつかそんな生活がしたいな~。

絵:S.kimieさん
「パッチ・アダムス」
皆さん「パッチ・アダムス」という映画を観たことがありますか?私が思い描く理想の医療のあり方が、この映画の中にはあります。それは、愛と勇気と希望を与える医療です。この映画みたいに、患者さんを笑わせて、楽しくさせて、心の悩みなんかふっとんじゃうような医療っていいな、と思います。まだの方は、ぜひ一度ビデオで観てみて下さいね。
byチェリー(投稿より一部抜粋させて頂きました)
本当にそうですね。当院も、そんな病院でありたいと思います。「笑う」ことが心身の健康につながることは、医学的にも実証されているそうです。皆さんも、大いに笑って下さいね!

【リレーエッセイ】     ② ~看護婦 鶴原 満枝さん
こんにちは! いつも一階の受付でちょこまか動いております鶴原です。毎日暑いですね~。皆さんいかがお過ごしですか? 私は去年の夏に北海道から帰ってきました。(だんなの転勤です。生まれはこの辺ですョ。)
・・・思い出しました、九州の夏は暑い・・・。
去年までの6年間は、北海道の大自然の中、のびのび子育てしていました。「北の国から」の富良野なんか、良かったですョー。今、あちらはラベンダー真っ盛り。どちらを向いても絵はがき通りの景色です。そして夏のおきまりは、スイートコーン丸かじり!甘くてプチプチ・・・思い出していたらお腹が減ってきましたので、アジアンリゾート、“レストランシエスタ”でお昼ごはんと参りましょうか。
夏バテ知らず、いつも元気な鶴原でした。
【リレーエッセイ】     ③ ~~看護婦 小島 隆子さん
初めまして。5/22から勤務しています“小島隆子”です。正確に言うと5/2の当直から当院にお世話になっています。きっと5月上旬に入院していた患者さんは、 ハラハラしていたのでは・・・。こう見えてもナースになって両手、両足の指では足りないくらいの経験はあるのですが、“心療内科”っていうのは私にとって初めてのこと。分からないこともいっぱいあります。勉強になることもたくさん、今は覚えることで必死です。(みんなはそう思っていないかも)2階でパタパタ仕事しているナースを見かけた時、それはきっと私です。どうぞ声をかけて下さいませ。 私的なことですが、今年の目標は・・・
1.“大和なでしこ”になる 2.新しい車に乗る 3.室内犬を飼う 以上
次の号で報告できればいいなぁと思っています。
ちなみに趣味は、旅行・映画・懸賞です。

【編集後記】

☆朝晩、少し涼しくなって、秋の気配を感じるようになりましたが、それでも毎日、蚊に10カ所位はさされています。本格的な秋が待ち遠しい・・・。Super trapp
☆そろそろ食べ物が美味しい季節になりますね。あ~下腹部がおそろしい opa
☆新聞部スタッフがふえました。これから楽させてもらいます。イシシ。 ロッキーチャック